新時代の風を一身に浴び、民主的な立憲君主になろうとした昭和天皇。しかし、時代はそれを許さなかった――。本書は今まであまりふれられることのなかった青年期に至るまでの教育課程に注目し、政治的にどのような思想信念をもっていたかを実証的に探る。そしてそれは実際の天皇としての振る舞いや政治的判断にいかなる影響を与えたか、戦争責任についてどう考えていたか、さらに近代国家の君主のあり方をも考察する。サントリー学芸賞受賞。

戦争責任ははたして軍部だけにあったのか？　天皇と側近たちの「国体護持」のシナリオとは何であったか？　近年，社会的反響を呼んだ「昭和天皇独白録」を徹底的に検証し，また東京裁判・国際検察局の尋問調書など膨大な史料を調査・検討した著者は，水面下で錯綜しつつ展開された，終戦工作の全容を初めて浮き彫りにする．

作者簡介 加藤陽子 1960年生，東京大學大學院博士課程修了。現職東京大學大學院人文社會系研究科教授、專攻日本近代史。 譯者簡介 島田潔 島田潔，日本國學院大學 講師。著有 1.《「国府宮裸まつり」構成の持続と変化―尾張総社尾張大国霊神社儺追神事の観察―》 (共著、國學院大學日本文化研究所、1992年)。 2.《見付天神裸まつり―海と山との交歓―矢奈比売神社、遠江総社淡海国玉神社祭礼の観察》(共著、國學院大學日本文化研究所、1992年)。 林皎碧 林皎碧台灣私立淡江大學東方語文學系畢業、日本東北大学文學修士學位取得（日本近代文学專攻），修士論文「石川啄木の研究－歌を中心として」。

昭和天皇は、その生涯に三度、焦土に立った。皇太子として訪れた欧州の、第一次世界大戦の激戦地。摂政として視察した関東大震災。東京大空襲で焦土と化した東京。こうした体験は、「戦争と平和」をめぐる天皇の観念に何を及ぼしたのか。激動する国際情勢のなかで、天皇はどのように戦争に関わり、歴史の「動力」となっていったのか。そして、「昭和の戦争」は、平成の天皇に何を残したのか。「象徴天皇の時代」を大幅に加筆！ 講談社創業１００周年記年企画として刊行され、高い評価を得たシリーズの学術文庫版、第８巻。本巻では、昭和天皇とその時代を「戦争」との関わりを中心に描く。文庫化にあたり、「補章」として「象徴天皇の昭和・平成」ほか、約70ページを加筆した。 ２０世紀初頭の１９０１年に誕生した迪宮裕仁は、生涯に三度、焦土に立つ運命にあった。最初は、皇太子として訪れたヨーロッパの、第一...(展开全部)

本書的時代背景 本書以昭和天皇為主題，昭和天皇並不是韋伯所期待那種面對客觀課題，具有能夠承擔完全責任之精神的政治人。我如此撰寫，既不是批判昭和天皇，也不是對其有所非難。因為在近代立憲制度下，天皇被禁止成為政治人。大日本帝國憲法第三條規定「天皇為神聖而不可侵犯之存在」，而被置於可不必承擔法律責任的地位。一八八八（明治二十二）年二月十一日頒布大日本帝國憲法，翌年設置帝國議會，昭和天皇繼明治天皇、大正天皇而成為立憲國家的天皇。然而，這個帶著權威主義氛圍，卻又巧妙控制皇室的明治立憲國家，面臨兩個挑戰。第一是大正民主主義（democracy）和政黨化的挑戰；第二是軍部政治化帶來的準戰時體制的進行。至今為止，原本不容參與國家意志形成的階級和政治主體，開始在政治上有所要求。就這一點來說，無論是第一的大正民主主義時期，還是第二的昭和戰前的準戰時體制時期，這是其共通之...(展开全部)

昭和天皇と側近たちとの詳細なやり取りを記録した「昭和天皇拝謁記」。貴重な史料からは、政局や社会情勢、戦争やについて饒舌に語る昭和天皇の等身大の姿が浮かび上がる。歴史上はじめて象徴天皇となった人物の言動とは、いったいどのようなものだったのか。私たちにとって「象徴」とは何なのか。第一人者による天皇論。

本书是从东条英机内阁末期开始，成功地推翻东条内阁过程中，同时接受日本战败的现实，为了不使战争责任涉及到昭和天皇、围绕接受波茨坦宣言，宫中的重臣党羽和盟国之间进行了反复的交涉。最终成功地取得了战后复权的机会。所谓“圣断”在模糊了战争责任归属的同时，也决定了保存战前权利和在战后的复权。本书尝试着从整理相关的历史史料（日记、会议记录），来重新明确这段历史事实。 为了摆脱日本的所谓“圣断论”着眼于新的战后史，明确被虚构的“圣断”事实，整理导致“圣断”的历史过程。在本书中明确地阐明，即不是“圣断”也不是“英断”是为了保存日本保守体制，昭和天皇的犹豫之断。 本书之所以要指出“圣断”的虚构性，不仅要提出昭和天皇个人的判断的与否，与此相比，更明确的问题是“圣断”所蕴含的战后构想和战争意识，给战后日本社会极大的影响，使日本社会和日本国民不能真诚的面对历史。 “圣断”多...(展开全部)

本书是从东条英机内阁末期开始，成功地推翻东条内阁过程中，同时接受日本战败的现实，为了不使战争责任涉及到昭和天皇、围绕接受波茨坦宣言，宫中的重臣党羽和盟国之间进行了反复的交涉。最终成功地取得了战后复权的机会。所谓“圣断”在模糊了战争责任归属的同时，也决定了保存战前权利和在战后的复权。本书尝试着从整理相关的历史史料（日记、会议记录），来重新明确这段历史事实。 为了摆脱日本的所谓“圣断论”着眼于新的战后史，明确被虚构的“圣断”事实，整理导致“圣断”的历史过程。在本书中明确地阐明，即不是“圣断”也不是“英断”是为了保存日本保守体制，昭和天皇的犹豫之断。 本书之所以要指出“圣断”的虚构性，不仅要提出昭和天皇个人的判断的与否，与此相比，更明确的问题是“圣断”所蕴含的战后构想和战争意识，给战后日本社会极大的影响，使日本社会和日本国民不能真诚的面对历史。 “圣断”多...(展开全部)

辛いこともあったけど、平凡だから、幸せなこと。 柏木イク 昭和33年生まれ 『リアル・シンデレラ』以来、待望の長編小説。 昭和33年、滋賀県のある町で生まれた柏木イク。嬰児のころより、いろいろな人に預けられていたイクが、両親とはじめて同居をするようになったのは、風呂も便所も蛇口もない家だった――。理不尽なことで割れたように怒鳴り散らす父親、娘が犬に激しく咬まれたことを見て奇妙に笑う母親。それでもイクは、淡々と、生きてゆく。やがて大学に進学するため上京し、よその家の貸間に住むようになったイクは、たくさんの家族の事情を、目の当たりにしていく。 そして平成19年。49歳、親の介護に東京と滋賀を行ったり来たりするなかで、イクが、しみじみと感じたことは。 ひとりの女性の45年余の歳月から拾い上げた写真のように、昭和から平成へ日々が移ろう。 ちょっとうれしいこと...(展开全部)

昭和三十三年滋賀県に生まれた柏木イク。気難しい父親と、娘が犬に咬まれたのを笑う母親と暮らしたのは、水道も便所もない家。理不尽な毎日だったけど、傍らには時に猫が、いつも犬が、いてくれた。平凡なイクの歳月を通し見える、高度経済成長期の日本。その翳り。犬を撫でるように、猫の足音のように、濃やかで尊い日々の幸せを描く、直木賞受賞作。